「抽象的思考力」とは何か?──身近な例で理解する
「抽象的思考力を鍛えたい」とは思っても、そもそも「抽象的思考」が何なのかピンとこない方も多いのではないでしょうか。身近な例で説明します。
例えば、犬を見て「柴犬だ」と思うのが「具体的」な認識。「犬だ」と思うのは少し抽象度が上がり、「哺乳類だ」とさらに上がり、「生物だ」ともっと上がります。このように、個別具体的なものから共通の本質を抜き出すのが抽象化です。
ビジネスでは、この抽象化能力が至るところで使われます。「A社の成功事例を自社に転用する」のは、A社の成功を抽象化して本質を抜き出し、自社という別の具体に適用する行為です。この「抽象⇔具体」を行き来する力がある人は、限られた情報から広い範囲に応用を効かせられるので、仕事が圧倒的に速くなります。
数学が抽象的思考力を鍛えるのに最適な理由
数学は本質的に「抽象化」の学問です。例えば「1+1=2」という式は、犬でもペンでも車でも、あらゆるものに共通する法則を抽象化して表現しています。
高校数学では、この抽象化のレベルがさらに上がります。ベクトル、関数、確率、微分積分──どれも目に見えない概念を記号で操作し、結果を再び現実に戻す作業の連続です。この「抽象⇔具体の往復運動」を繰り返すことで、抽象的思考力が体系的に鍛えられます。
鍛え方の具体的なステップ
ステップ1:高校数学で「情報空間」の操作に慣れる
白チャートで高校数学を学ぶ過程では、目に見えない概念を頭の中で操作する訓練を大量に積みます。これが抽象的思考の基礎トレーニングになります。
ステップ2:例え話で「具体化」の練習をする
抽象的に理解したことを、日常の具体例で他人に説明する練習をします。「この数学の原理は、仕事でいうとこういうことだ」と変換できれば、抽象⇔具体の往復運動が完成します。
ステップ3:仕事で意識的に使う
「この問題の本質は何か?」「他にも同じ構造の問題はないか?」「この成功パターンを別の場面に転用できないか?」──こうした問いを日常的に持つことで、抽象的思考力が実用レベルになります。
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